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【Aiの視座 第8回】AI時代の幸福と、テクノロジーの本分

特集 Aiの視座 -これからの世界の見つめ方-

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【Aiの視座 第7回】ヒューマニスティックAIの未来

【Aiの視座 第8回】AI時代の幸福と、テクノロジーの本分

問題は“格差”ではない?

ーー本連載の第2回で、「AI+ブロックチェーン」が脱・消費資本主義の鍵になるというお話がありました。消費資本主義の世界においては、言ってしまえば「お金を稼ぐこと/使うこと」が第一であり、その欲望を満たすことが、ある意味「幸福」とも繋がっていたとも言えると思います。しかし、その前提が変わってくるとすると、これからの時代の幸福の在り方も様変わりしそうですね。

 

 幸福の再定義が必要になると思います。これまで、私たちが生きていく上での基盤となっていた「資本主義」や「民主主義」は、セットですごく良くできた仕組みだったとは思います。20世紀後半は、消費資本主義によって、人々の欲を刺激して科学の発展の加速装置として機能していたように思います。ただ、すでにお話したように、消費資本主義も金融資本主義も限界を迎えているように思えてなりません。これはフランスの経済学者トマ・ピケティが言っていたことでもありますが、現在の金融資本主義の世界は、結局お金を持っている投資家だけが有利なようにできています。その結果、潤沢に資金がある人間だけが肥大化し、どんどん特権階級化していく。そして、そこにAIが結びつくと、その状態がより加速化します。近年、AIと絡めて、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要な額の現金を定期的に支給する政策「ベーシックインカム(BI)」が話題になっているのは、こうした状況を放置すると、貧困層が拡大してしまう危険性があるからです。

 

 

ーーこのまま行くと格差が生まれるのは必定なので、BIを導入しましょう、と。

 

 ただ僕は、格差が広がるということ自体を悪いことだとは思わないんです。稼げる人が世の中のお金をどんどん動かして、テクノロジー発展させるために資金を投下して……つまり、それが結果として世の中を良くしていくなら、歓迎すべきじゃないかなと。ただ問題なのは、格差が生まれることによって貧しく、生活のできない人が出てきてしまうことです。実際、単純労働はこれからどんどんAIが代替していくことになるはずなので、そうなると、そうした仕事でお金を得てきた人たちが生きていけなくなってしまいます。その救済のためにも、BIは必要不可欠になっていくでしょう。

 

 

ーー格差自体にではなく、生活がままならない人を生んでしまうという、その結果の方に問題があるということですね。

 

 その通りで、問題の本質は不幸な人を増えてしまう可能性が高い、ということです。だから、生活の保障というものをどうしていくかは、これからどの国でもーー特に先進国では、最優先で考えていかねばならない最重要課題の一つになるでしょうね。

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